SERIES-600 diary

鉄道やNゲージのトピックを中心に気まぐれでまとめていきます。

JR 253系 成田エクスプレス (トミックス 2018年仕様)

 

JR253系 成田エクスプレス

最近、総武線系統の車両をレイアウトで走らせているので、その中からトミックスのJR253系 成田エクスプレスのレビューをしたいと思います。
実車は1991年の成田空港駅開業に伴い導入された空港アクセス専用の特急車両です。
模型は1990年代に発売されてからしばらく生産がありませんでしたが、2018年にリニューアルされたのをきっかけに購入することができました。1990年代当時としてはTNカプラーを初めて装備した製品で、リアルな連結面を表現していて見事です。

基本セットAのケース

基本セットAのケースです。同社のHG仕様はケース表紙にイラスト調の車両が書かれていて、とても上品なデザインです。余計に購買意欲が掻き立てられてしまいます。このセットは6両貫通編成で、他にも基本セットB(3両動力あり)、増結セット(3両)が販売されています。私は増結セットを購入し、9両体制にしました。

先頭部から見ていきましょう。

253系先頭部 クロ253-0 (成田空港側先頭車)

ホワイト"を基調に"レッド"、"グレー"、"ブラック"がきれいに塗装されており、見ているだけで楽しいです。個人的には真っ赤な屋根が見えるので、斜め上から見たアングルがかっこいいなと思います。説明書によるとレッドは地平線に輝く太陽を表すなど、各色とも航空機の窓から見える景色をイメージしているそうです。
私の主観ですがKATOに比べて塗装の光沢や彩度は控えめですが、落ち着きがあって好きです。N'EX/JR/グリーン車などのロゴは初めから印刷されていて、車番のみユーザーで転写します。トミックスにしては作業が少なく助かりました。
また、トミックスはモールド表現が控えめでのっぺりした印象になりがちなので、私は所々に墨入れをして強調しています。(先頭車だけ)

クロ253-0 (6号車)

窓ガラスのパーツは実車同様クリアブラックになっています。中がほとんど見えませんが、室内表現も作りこまれています。実際の配置はわかりませんが1+1となっていて、座席はすべて窓側に向けられています。後継のE259系のグリーンは2+2なので、比べると豪華な仕様になっていますね。
行き先方向幕も窓ガラスパーツと一体なので色は同じです。トミックスでは行き先のシールはHG(ハイグレード)製品でも存在しませんが、無いなら貼る手間もないのでなんだか安心しています。この製品で惜しいのは、ボディには厚みがありガラスパーツは引っ込み気味なので、方向幕部分でボディの断面の白が見えてしまいます。周囲が黒で余計に目立つので、断面をガンダムマーカーで黒く塗りました。

モハ253-100 (5号車)

この製品の見どころの連結面です。TNカプラーと周辺機器が取り付け済みになっており、車端部の表現がリアルです。一般的にNゲージではどうしてもスカスカになってしまい、最もリアリティに欠ける箇所ですが見事に克服しています。

モハ253-100 (5号車)

屋根上のクーラーは車端部についています。初めから印刷箇所もあり、モールド表現も精巧です。ここも墨入れをするとよりリアルになるでしょう。

モハ252 (4号車) / サハ253(3号車)

中間車の付随車はサハ253のみです。床下がスカスカです。

モハ253-0 (2号車) / クモハ252 (1号車)

模型ではモハ253-0(2号車)が動力車になっています。
そして、クモハの車内ですがクロに続いて珍しい配置になっています。

クモハ252 (1号車)

すべて向き合った座席になっています。テーブルまで再現されているので、シートの転換はできなさそうです。外国の列車では見かけたことはありますが、日本では殆どお目にかかれない配置です。知らない人とテーブルを挟んだ程度の距離で向き合うのは、ちょっと気まずい気がします笑 1~5号車はすべてこの配置でした。

成田エクスプレスと言えばJRの広大な路線網を活かした運用が強みで、東京駅で大船、大宮、高尾など各方面の列車を分割併合しています。もちろんこの模型もTNカプラーでその姿を再現しています。

6+3両の併結

この姿を見たいがために増結セットも購入しました。先頭車同士の連結は大好きです。とはいえ、HGなので動力なしの3両でも1万円程度してしまいます。。。253系時代は6+3両の運用も存在していたようですが、現在のE259系は6+6のパターンのみです。このバランスの悪さも良いですね。最近流行の連結部のドアが開いた状態を再現するパーツを発売してもらいたいものです。

6両編成と3両編成が存在していたとのことですが、当初は3両編成のみでした。登場翌年から一部編成で3両を増結し6両編成も追加されています。製造時期のずれから同じ編成でも車両の仕様に若干の差異があります。この辺も模型では再現されています。

手前がモハ253-0(2号車)、その奥がサハ253とモハ252です。屋根上の凹凸の有無が再現されています。凹凸がないツルツルしている方が追加で製造された車両です。

 

高い製品でしたが、模型としての機能性や精密性は高く満足のいくものでした。快速や各駅停車の車両と共演させるとより楽しめると思います。
ここまでトミックス253系のレビューでした。ご覧いただきありがとうございました。

8年前の8月にまだあったムーンライト

2014年の8月、時間はたくさん、資金はそこそこあったので、北陸新幹線開業でいろいろと影響を受けるであろう列車達を巡礼する旅行に行ってきました。
その旅行の一番列車が"ムーンライト信州"でした。繁忙期に"新宿~白馬(長野)"までを結ぶ列車で、主に登山客向けの夜行列車です。0時前に新宿を出発し、早朝に長野県内に到着するので登山客にとっては重宝する列車だと思います。


2014年8月下旬の新宿駅ホームに入線する183・189系

当時はこの形式が充当されていました。この時代に国鉄の特急型列車に乗れるだけでも、鉄道ファンとしてはありがたい。かつては信越線の"あさま"や中央線の"あずさ"として走っていた列車で、私が物心ついたころにはその役目は終えていました。その車両に信州方面に向けて乗れるのは、やはりテンションが上がります。5,6本ある編成のうち、この編成(N101編成)のみ国鉄特急色に塗り替えられていて、他は緑色をしていました。列車は片道のみの設定なので、昼間に長野からわざわざ東京まで回送されてくるそうです。

 


新宿駅9番線 23:54分発 信濃大町まで乗車

ホーム上の案内が良い雰囲気ですね。快速列車なので青春18きっぷと指定席料金(520円)のみで乗ることができました。車内の設備は普通席のみで、一晩乗り通すには体力がいります。照明も減光されず空調もやや寒いです。とにかく安く早朝に到着したいということであればうってつけです。
平日真っ只中というのもあってそれほど混雑はしていませんでしたが、登山客&鉄道マニアを乗せて出発です。車内チャイム(オルゴール風の鉄道唱歌)が流れます。
途中、中央線の主要な各駅を停車していきます。速度は低めで体感では40~50km/h程度でしたので、揺れが気になることはありませんでした。ちなみにヘッドマークはシンプルながら専用のものが出ます。

 

 

うつろうつろとしているうちに松本駅には5時頃に到着しました。ここではアルピコ交通の一日一本限定の速達列車に接続するダイヤになっています。上高地に最速で到着できるためか大勢の人が下りていった気がします。このへんは早朝すぎてぼーっとしていたので状況はあまり覚えていません笑
私もこの日に上高地に行くのですが、この列車にもう少し乗っていたかったので信濃大町まで乗ることにしていました。また松本には戻ってきます。

夜が明ける頃に大糸線に入ります。大糸線はもともと景色が良く、夜明けの景色はさらに素晴らしいです。

いよいよ信濃大町に到着しました。この列車はさらに先の白馬まで向かいます。ムーンライト信州は来年にはなくなってしまう可能性があったので、最後まで見届けました。

当時はムーンライト系列の列車はこれしかなく貴重な経験をすることができました。夜行列車は削減される一方ですが、別な形で復活してほしいですね。
ご覧いただきありがとうございました。